『借りぐらしのアリエッティ』、遅ればせながら観てまいりました。正直何が何でも観ておきたいというわけではなく、話題づくりに、ぐらいの気持ちで足を運んだので、ニュートラルな目線では観られなかったことを初めにお断りしておきます。

 

端的に言えば、食い足りないということになるのでしょうか。物語にもう一山あってもよかったんじゃないか、という気持ちがぬぐえません。もちろんクライマックスとなる事件はあるのですが、それが解決する過程でもどうもカタルシスが足りない、スカッとしないんですね。どこか淡々と話が進み、気づいたら終わり、のような。そういう話だと言われればそうなのでしょうが。
 

で、エンディングを迎えて確認できたのは、「小人と人間は共存できないのだ」という現実。確かに実際に小人がいたら、ハルさんのようなことをする人間のほうが圧倒的多数でしょうから、そういう結論になるのは当然といえば当然。でもそれだからこそ、アリエッティと翔が理解し合えたことで希望が生まれ、時には共存し会えることも可能だ、という作り方もありえたのかな、とも考えてしまうのです。

 

そして、ジブリ作品といえば毎回議論されるキャスティング。今回は翔がおなじみ神木隆之介ということで、安定感はありました。アリエッティ=志田未来も予想していたよりは合っていたかと。でも両親役のお二人は違和感ありましたね。特に大竹しのぶはどう聞いても大竹しのぶで、絵とのギャップが凄まじかったですね・・・。あくまで私の感想です。三浦友和はそれよりは聞けます。竹下景子、樹木希林のお二人は良かったと思います。樹木希林=ハルさん、ああいうオバさんいるいる。

 

決して出来の悪い作品ではありませんが、1800円は少しもったいないかな、という結論です。サービスデーやモーニングショー・レイトショーで少し安い時に観る価値はあります。

 

あくまで個人的な感想ですよ!!